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夏場のサイクリングと新コロナウイルス感染防止について2020/08/07

一時は下火になったかと思われた新コロナウイルス感染者数が、また相当増えてきてしまいました。
今までの濃厚接触以外に感染経路が不明の市中感染が増えた、とか家庭内感染が増えたとか、ウイルスの感染力が強まっている、イヤイヤ弱まっているとか、自覚症状がなく感染症状が出ない感染者も現れたとか、またどこそこでクラスターが発生したとか、感染者数がまた更新された、などの報道が毎日流されています。
 そんな状況でも、数日前の朝日新聞には、夏場のマラソンランナーのマスク着用は熱中症にならないように場合によっては外しても良い、という趣旨の記事が掲載されました。
 走行速度がランニングより高い我々サイクリストにとって、感染の原因が、唾液に含まれたウイルスが唾液の飛沫に乗って拡散されて感染するということがとても悩ましいことだと思っています。
 2人以上のグループサイクリングや、一般路での走行で前を走っている自転車を追走している状態では、前走者が何らかのきっかけで唾液の飛沫を飛ばせば後ろを走る者は飛沫を浴びることになります。
 現在、自転車の走行速度、風向き、風力、前走者との間隔などの要因を加味した拡散の状態と飛沫を受ける側の飛沫の濃度の具合の調査は公的な機関も含めどこも実施されていません。
 一方、マスクについてWEBを検索してみると一般の方が通常使用する唾液飛沫をそこそこ防御できるマスクはある程度明らかになっています。
 夏場で外気温が高い状態でマスクの内側が高温にならずに運動時の呼吸や顔から首の周りの動きを妨げない夏場のサイクリングに適したマスクも各種見受けられますが、飛沫唾液の防御能力はどうなのかは不明です。
 前回でも表明しましたが、ウイルスを感染させない、感染しないため、夏場のサイクリングは暑くてもマスク着用は必須と考えます。
 具体的には走行用と、走行しない時用の2種類のマスクを使い分けることだと思います。
 走行用マスクの選択基準は、熱中症にならないよう呼吸が楽なことを優先し、唾液飛沫の拡散をある程度防ぐこともできるものとし、飛沫防御性能は呼吸性能と相反するので期待しないと割り切って、可能な限り追走しないようにし、付加的要因として染み込んだ汗が走行風で乾き易く、且つマスクと接触している汗をかいた肌に優しい素材でできているものをチョイスする、でしょうか。
 走行しない時用のマスクは、通常使っているマスクで充分だと思います。
 複数で走る場合の前後者の間隔については、前述したとおり、指標となる公的機関の調査結果が無いので、自分達で決めるしかありません。
 プライベートランならば仲間同士で「〇〇メートル空けて走ろう」で良いのですが、主催者となる場合は、不特定多数の方を募集して催事を催行する主催者の責任として開催要項の走行上の注意点の項、または新コロナウイルス感染防止の項で「走行中、走行以外でも必ずマスクを着用」「走行中の間隔は〇〇メートル」と決める必要があります。
 間隔の数値は例えば「今回のサイクリングの巡航速度は毎時〇kmと設定したので、ヘルメットに長さ〇〇メートルの糸をつけて色々な間隔で走って糸の動きを見て後流の具合をスタッフで確認しあって決めた」など、何を根拠にして決めたのか、が必要となります。

 関東地方も漸く梅雨が開け、全国的にも昨年に増して毎日猛暑が続きそうで夏バテで体力が落ち感染しやすい身体になりそうですが、循環器系の機能を低下させないことが新コロナウイルス感染防止に役に立つと考えます。
 それにはサイクリングが一番適しています。日中の暑い時を避けて朝晩の涼しいときに走ればそんなに身体に付加がかかりません。

 自転車好きな皆様にあっては、新コロナウイルスや猛暑に負けずに安全で楽しいサイクリングライフを楽しんでいただければ、と祈念しております。